悩めるユーカリマニアです。
これまでで、ユーカリの中で名前がおよそ分かるようになったのは、ブルーガム、レモンユーカリ、レッド フラワリングガム、レッド アイアンバーク の四種。レッドガムは、もう少し。
けれども日々運転していて、当たり前のように目に入る背の高い種類のユーカリ達はほとんど分からないままになっています(レモンガムとブルーガムは背が高いですが、まあなんとか)。
下の写真は、我がアパートのゲートを出た真正面に立つユーカリ。毎日、毎日見ていますが分かりません。どうやったら分かるのかさえ、分かりません。
2015年4月20日 Cypress Community College, Cypress, CA |
以前に自分で決めたことですが、“木の名前が分かったと言えるのは、木の佇まいに馴染んで全体の感じが掴めるようになってから” という基準に則して樹木ウォッチング進めてきました。まあ、それぞれの種類に事情があって全くこのとおりにはいきませんが、だいたいこの方針で来ました。
で、ユーカリとなると、離れて眺めてユーカリの仲間だとは分かるんです。何か独特の雰囲気があるのですよ。背の高い木々が、“下界の事なんか知ら~ん” という感じで上の方でよろしくやっているように見えるのです。
なので、 “ユーカリの仲間” ということで括って済ませるのもありかも知れませんが、ちょっと種類が多すぎなので、できれば何とか個別に分かりたいと心から願っているのです。
にもかかわらず、毎日背の高いユーカリを眺めて “分からん...” と思うことが習慣になってしまい、いつの間にかこのブログさえ放置することに相成りました。それではとてもイカンので、この際、しばらくユーカリのことは置いておくことに決めました。少なくとも花が咲き始める秋までは。
で、今回は分からないことの言い訳エントリーです。というか、自分のための経過の記録。
隣のコミュニティ カレッジ で 植栽の手入れをしている人にきいてみた
隣のサイプレス コミュニティ カレッジ は、私のツリーウォッチングの大事なフィールド。ユーカリが、少なくとも7~8種類、もしかしたら10種類以上あると思うのです。あるとき、今年の一月ですが、働いている人を見つけました。
クレーンの先端に、コンテナに乗った人がいて枝を払っています。
2015年1月22日 Cypress Community College, Cypress CA |
見えないけど人がいるんです。
2015年1月22日 Cypress Community College, Cypress CA |
根元には枝が山積み。
葉の匂いから明らかにレモンユーカリではないし、花と実はブルーガムじゃない、レッドガムじゃない。だから分からない。
2015年1月22日 Cypress Community College, Cypress CA |
木の下にも人がいたので、意を決してきいてみたのですよ。私は人見知りで、英語も滑らかではありません。
“ハイ、高い木ねー、クレーンは随分上まで届くのね?” とか、気楽なふりして話しかけました。メキシコ人風の労働者のお兄さんでした。
私: この木の名前なんて言うの?
お兄さん1: ユーカリ。
私: どんなユーカリ?
お兄さん1: 知らない。
私: あーそなの。ありがとう。気を付けてね。
何となく、危ないから離れていてほしいと思ってる雰囲気があったので、それで終わり。
近くに、別の木に登ろうとしているお兄さんがいたので、こちらでもきいてみました。彼はクレーンを使わずに、幹にベルトを掛けそれを自分の腰に回し、脚を使って登るようです。なかなかの技が要りそうだし、危なそう。
私: この木の名前なんて言うの?
お兄さん2: ユーカリ。
私: どんなユーカリ?
お兄さん2: レモン。(レモンユーカリのこと。お、種類を言ったゾ。)
でも、さっきの木がレモンじゃないと確かめたばかりだったので、“レモンじゃないよ” と、偉そうに言ってしまったのです。
お兄さん2: あっ、そ。(少しも気にせず、登る態勢を整えている)
私は、何歩か歩いてから考えなおして、その木の下の落葉を拾い半分に折って匂いを嗅いでみました。何と!紛う方なきレモンの香り。お兄さん間違ってなかった。
ちょっと迷ったけど、ここでしらばっくれる訳にはいかないので引き返した。
私: あんたが正しかった。レモンだった。(折った葉っぱを差し出す)
お兄さん2: あっ、そ。(少しも気にせず、登り始める)
このユーカリが立っている建物の前には、5~6本のユーカリが植えてある。まとめて植えてあるなら同じ種類だろうと思ってしまうじゃないですか。一本がレモンユーカリじゃないなら、全部そうじゃないと思うし、ぱっと見た目もそう見える。
以前に撮ったその場所の写真です。手前から3本目あたりが、当のレモン。奥の方がクレーンで剪定していたやつ。
2014年7月5日 Cypress Community College, Cypress CA |
植栽としてまとめて植えてあったら、全て同じ種類だと思ってしまいそうですが、必ずしもそうではないと知りました。
思い出せば、まとまった植栽の中に種類の違う木が混じっていたことはシカモアや、バウヒニア、あるいはワシントンヤシで経験済みです。植木を出荷するときに似たのが間違って混じったのか、素人の私には計り知れない訳があるのか。ま、そういうこともあるから早合点には気を付けよう。
知ったかぶりを恥じながら早々に立ち去りました。
さてさて場所を移動すると、今度は白人のおじさんが一人で、チェーンソーのような道具で生垣のてっぺんを平らに刈りそろえていました。
彼もユーカリとしか答えられませんでした。どこに行ったら分かるか尋ねてみましたが、にべもなく知らないと言われてしまいました。
たぶん、カレッジのオフィスに行けば担当部署なり敷地内の植栽の地図なり、何か手がかりがあると思いますが、好奇心を満たしたいだけの私としては気後れを感じます。いずれチャンスがあったら、ということで。
頼りになる資料が無い
例えば、いつもお世話になっているUFEI (Urban Forest Ecosystems Institute のこと。カリフォルニアの州立大学に所属する)ではどうかというと:
UFEIの樹木検索のページのボックスに eucalyptus と記入して search をクリックする
と、今日現在で44種類の “いわゆる” ユーカリの仲間の名前が列挙されます。これがカリフォルニアにあるユーカリの顔ぶれなのでしょう。
各名前からそれぞれの種類の写真や説明があるページにつながります。
よほど特徴ある花や果実がついている種類の名前を探すときは、私のようなレベルなら、ここの写真と一致したら決まりでいいことにしています。例えば、レッドフラワリングガムとかブルーガムはそうやって決めました。
でも、背の高いユーカリ達には、たいてい地味な花や果実が付いているのですが、ここには網羅的に写真が載っているわけでもないので、種類を決める手がかりが掴めません。名前の分かっているユーカリを確認するのにはいいと思います。
ユーカリの本場オーストラリアではどうかというと:
ざっとさがしたところでは、有料の資料があります。
ハードカバーのフィールドガイドは 289 ドル。
DVDの形で売っている Euclid というものは849種類のユーカリの検索ができるらしいですが、なんかヘン。2006年バージョンが最新で、Windows 98からXPで動くなんて書いてあります。今や、XPも過去のものですよね。
Euclid のサンプルはネット上で見られます。それなりに参考になります。
とにかく、オンラインで、無料で本当に分かる検索ができるサイトを見つけていません。私の近場では図書館にもありません。
背の高いユーカリは、たいてい近づけないところに植えてある
例えば、以下の写真のような花や果実がついているとレッドガム(たぶん)だと分かります。
蓋の付いた花のカプセルと、花が落ちた後の様子。
2014年11月22日 採集地 Los Alamitos CA |
もう種が落ちてしまった古い果実。
2014年11月22日 採集地 Los Alamitos CA |
この花や実は、ここで採集。
2014年11月22日 Los Alamitos Blvd. Los Alamitos CA |
大通りの横にある幅の広い側道で、さらに、ほとんど人通りが無かったので、思う存分ウロウロ出来ました。
2014年11月22日 Los Alamitos Blvd. Los Alamitos CA |
でも何というか、木の感じが全然つかめないので、私の基準ではレッドガムが分かったことにはなりません。
もっとあちこちで、レッドガムかもしれないと思ったら、近寄って花や実で確認できたらいいのですが、上記の写真のような場所は滅多にあるもんじゃないのです。
車を止められないような道路沿い、フリーウェー沿いが、主として背の高いユーカリが植えてある場所なのです。
さあ、どうしようかな。
今のところ考えているのは、ロサンゼルスの Elysian Park という公園にある植物園には レッドガムを含めユーカリ がたくさんあるそうなので、花の咲くころに行ってみようと思っています。
そこで、木の全体の佇まいが把握できるか、そしたら遠くからみても種類が分かるようになるか。まあ、遠くの種類が分かっても、確かめに行けないのですけどね。
ユーカリの悩みの途中経過でした。
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