ユーカリは、私にはとても気になる木です。景色の中でひときわ抜きんでて背が高く、空と地面の接点に一目でユーカリとわかるシルエットを描いています。
実際のユーカリの姿をご覧ください。
下のGoogle Earth の画像の左上 “View on Google Maps” をクリックすると、Google Earth がひらき、そこからストリート ビューが見られます。北の方を向くと、背の高いユーカリが縁どるスカイラインがご覧いただけます。
ここに見えるユーカリは、私には、Blue Gumでも Red Gum でもないことは分かりますが、何なのか分かりません。
ユーカリのことはこれまで何度も話題にしてきましたが、残念ながらなかなか見分けられる種類が増えてきません。もう、知っている人に教えてもらわなくては無理かなとも思ったりします。
なので、ひと区切りとして、ここらで分かったのだけでもエントリーにしようと思いますが、その前にユーカリについて本やネットを通じて知ったことを書いてみたいと思います。
随分ユーカリのことを考えて過ごしてきたので、知ったかぶりの薀蓄披露をしたいです。どうかお付き合いください。
手短にいうと、こういうこと
ここカリフォルニアには、1850年代以前には一本のユーカリもなかったそうですが、19世紀終盤から数十年の間に大量に植えられたのだそうです。その経緯には開拓時代の人の欲や夢、そして大いなる失望がこもっています。そんな人の思惑とは関係なく当のユーカリはスクスクと育ち栄え、いつの間にか カリフォルニアの風景の主要構成要素になったのでした。
今やこの木は、一方で人の心に深い愛着の気持ちを引き起こし、他方でカリフォルニア自生種を脅かす侵略者として憎まれることになっているのだそうです。
では、もうすこし詳しい説明を試みます。
ゴールドラッシュのあと、カリフォルニアは深刻な木材不足に見舞われた。
1848年にサンフランシスコの北西、シエラネバタ山脈のふもとで金が発見され、カリフォルニアのゴールドラッシュが始まりました。詳しくはウィキペディアでカリフォルニア・ゴールドラッシュを参照してくいただくと詳しい説明があります。
現代カリフォルニアのスタート地点といえる出来事であり、世界中から一攫千金を狙う人々が流入し爆発的な人口増加が起こりました。それに伴って、思い付く限りあらゆる物資の不足が起こりましたが、木材もその中の一つでした。建物や家具の材料、燃料、土地の境界の柵、鉄道の枕木(大陸横断鉄道の西側からの着工1863年)、電信柱等々にどうしても必要でした。
都市として発展し始めたサンフランシスコ一帯では近郊に小規模なレッドウッド(日本語でセコイア)の森があったのですが、ものすごい勢いで伐採し尽くされ、その後は、もっと北から船によって運ばれる木材に頼ることになり、値段が高騰したそうです。
ちなみに、この時代のカリフォルニアはまだ石油が見つかっておらず、石炭は近くでは採れず、エネルギー源は主に木に頼る時代でした。
Treeless の風景を変えたいという深い願望があった。
カリフォルニアの土地は、山岳部の針葉樹や海岸の霧が深く覆うところのレッドウッドを除いて、ほとんどがTreeless と表現される草地と灌木林からなっています。そういう土地の樹木といえば、せいぜいオークがまばらに点在する程度という景観が広がっていたのだそうです。川辺には Riparian と呼ばれる、水辺に育つ樹木があったはずですが、全体から見ればごく僅かです。
人が自然を破壊したからそうなったのではなく、不思議ですが、元々そういうものなのです。
とにかく、ゴールドラッシュ以後、そんなTreeless の地に移り住んできた多くの人たちにとって、この景色がどうにも受け入れ難く感じられたのでした。
アメリカの東海岸やヨーロッパの風景をスタンダードにしている人たちにとって、木が無いというのは間違ったことに見えたらしく、なんとか樹木のある景色を作るべく、色んな種類の木を試みに植えたらしいです。
そして、最終的に選ばれたのがユーカリ、その中でも Blue Gum(ブルー ガム、Eucalyptus globulus)という種類でした。初期の段階ではほぼすべてが この ブルーガムだったようです。
自分が見たことじゃないことを書くのは、超大変。ここらで、一休み。
つづく...
ユーカリのはなし その2
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